大手デリバリーサービス・配送企業を使わずに、高級寿司店独自のデリバリーを成立・成長させた方法とは。

企業情報
企業紹介
導入前の課題
- 高級寿司に相応しく、要望を実現してくれる配送サービスが中々に見つからなかった
- 出前が増えると、仲居さんの店舗内業務が煩雑になる
導入後の解決策
- 寿司岩オリジナルのニーズに合わせた配送設計を行うカヌーを採用し、デリバリー事業が推進した
- canuuからの施策提案・実行によってオペレーションが改善されコスト削減・売上向上・業務効率化が実現した
長い期間ずっと最適な配送パートナーを探していた
--寿司岩さんのこれまでのデリバリー営業について教えて下さい。
昔から出前自体は行っていました。当時は店の近場でしか出前を行っておらず、店の若い衆が自転車で行っていました。
でも、色んな課題があったんです。自転車が理由で、注文の量が多かったり店からの距離が遠かったりすると注文を断ってしまうことがありました。それに、若い衆が配達に出ている間、店の営業に支障が出たりと...
そういった理由で、配達を外注しようと配送会社を探していたのですが、なかなか条件に合う会社が見つからず、なかなか良い仕組みを作りあげられていないもどかしさを感じていました。
--どのような配送会社を探していたんですか?
店に見合った配送品質を実現してくれる配送会社やサービスを探していましたね。
--寿司岩さんは高級感がコンセプトですよね。求める配送品質について詳しく聞かせていただけますか?
一つは商品の品質を維持するということですね。
私たちの商品は単価が比較的高いですから、丁寧に運んでもらうことは必須です。バイクや自転車で運ぶサービスがありますが、運転中に商品が傾いてしまいますから、その点で向いていないです。
実はUber Eatsをテストしたことがあるんです。実際に寿司をバイクに積んでもらって、30分ほど走ってもらったんですが、もうどうしようもなく寿司が転がっていましたね。(笑) 思わず「どんな走り方したの?」って聞きそうになってしまいましたよ。(笑)
もう一つは「人」の問題ですね。この点においては、私たちは強いこだわりがあります。ちゃんとした方に、ちゃんと運んでもらいたいんです!
--それは具体的に、どういうことでしょうか?
配達に行く方が寿司岩の看板を背負うということです。デリバリーのお客さんにとっては配達員が唯一、店とのリアルな接点です。ですから、配送員が寿司岩ブランドそのものになるんですよね。だからしっかり寿司岩というブランドをしっかり任せられる人に、配達に行ってもらいたいんですよ。
--たしかに運ぶ「人」にこだわった配送会社やサービスはなかなかないですよね。
誰が運んでいるのかが分からないっていうのが、私たちにとっては一番困るんですよね。Uber Eatsなどで運ぶとなると、どんな人に運んでもらえるのかが分からないじゃないですか。ちゃんと届けてくれてるのかなと不安に思います。
具体的には身なりがしっかりしてて、言葉遣いがきれいな人に運んでもらいたいですね。「寿司岩さんに頼んで、身だしなみが清潔でない人が届けに来てもお金払う気にならない」とお客さんに言われたこともあります。ちゃんとした方がちゃんと持ってきてはじめて、お客さんに寿司岩で頼んで良かったと思ってもらえます。
その点canuuの皆さんには本当に感謝しています。安心して、商品を預けられていまよ。本当に強みにしていただきたいと思っています。(笑)
--ありがとうございます!存分に強みにさせていただきます!
私たちみたいな、高級路線で商売をしている店にとって、ばっちりハマるような会社ってなかなかないんですよね。
どれだけ配送料を抑えられるかではなく、どれだけ品質を維持できるのかというところが優先度が高いのですが、本当にそんな会社やサービスがないんですよね。
7年間くらいずっと探して、やっとcanuuさんに会えましたよ。(笑)

写真:統括マネージャー 清水純一様
canuuからの施策提案・実行によってコスト削減と売上向上が実現した
--配達を請け負うだけでなく、戦略立案などデリバリー事業全体を共にやらせていただいていますが、正直いかがでしょうか?
そこが一番助かっていて、感謝しています。もちろん配達だけでも、大変助かっていますが(笑)
デリバリー事業のディレクションは、ほとんど私ひとりで行っているのですが、どうしても情報が偏りがちになったり、新しい施策をすすめるのに時間がかかったりしてしまいます。
ですから、canuuさんから色んな施策の提案を受けたり、それを一緒に実行していけるのはとても心強いですね。
ずっとデリバリーは課題がある中でやっていた感じがあったのですが、canuuさんと提携させていただいてから、やっといい形で継続出来だしたという思いがあります。
--そう言っていただけて、とても嬉しいです!
コスト削減の観点から、寿司桶を従来の使い捨て容器から、再利用可能な容器に変更いただけたのも、ものすごく助かっています。使い捨ての容器は一つ¥400かかるので、再利用可能な容器にすることで一回の注文で約¥2,000の費用削減になります。とても効果的な収益改善が出来たと思っています。
削減できた分はポスティング等の広告費や人工費にまわすことができて、さらにデリバリー事業を推進させられるという好循環が生まれています。
それに「高級感・特別感をコンセプトにしている寿司岩さんが、使い捨ての容器使うのはもったいないですよ!もっと演出にこだわりませんか?」と伝えられたときは、ハッとしましたね。容器で高級感を出すことによって、お客様への印象も大変プラスに働いていると感じています。
使い捨ての容器は場面やお客さんによって使い分けていますが、その点利便性もあがったと言えます。
売上向上の観点からはやっぱり、ポスティングですね。ポスティングを行ったマンションやエリアから実際に注文がきていてとても驚いています。
--ポスティングに関しては、無差別にチラシを投函するのではなく、寿司岩さんのお寿司を好きになっていただけそうな方たちが住んでいるエリアやマンションに絞って行っています。過去の注文履歴や、エリアの特性を分析して上で戦略的にやらせていただいています。
いや、本当に驚きです。
canuuさんに頼んでから、目に見えて反応あるから嬉しいです。時代錯誤かもしれませんが、丁寧にやっていただいている効果が出るのかなと思っています。
変な人に頼んだら、どこにチラシを捨てるか分かりませんからね。学生の頃、バイト先のピザ屋のチラシが我が家には無限に積み上がっていましたよ。
--周囲大爆笑
いや、でもこんな近い距離感で一緒に戦略をたてながら、事業をともに進めていけるのは、本当に心強いです!
引き続き、よろしくお願いします!
--こちらこそ、よろしくお願いします!

写真:左)弊社社員 藤井大智、右)統括マネージャー 清水純一様
デリバリーにおける店内オペレーションを簡素化し、効率的な業務が可能になった
--店内オペレーションの変化に関してもお話お聞きしたいです。
店内でのデリバリーに関するオペレーションも課題の一つにありました。以前は個人事業主の方に配達をお願いしていたのですが、注文が入った後の連絡が面倒だと店舗スタッフが嘆いていました。
注文が入ると配送員にLINEを送信して、返信が来なかったら電話をして、というように忙しく動き回っていましたね。
--店内で接客しながらだと、なかなか大変ではなかったですか?
まさにそうでした。店舗スタッフは接客しながらデリバリーのオペレーションを行うので、できるだけ配送員への連絡に工数を割きたくないんですよね。
canuuさんと提携してからはグループチャットで注文の連絡を入れるだけでよくなったで、業務連絡の時間を格段に削減することが出来ました。canuuの皆さんは連絡を入れるとすぐに反応してくれるので、安心だとスタッフがよく言っています。
--デリバリーのオーダーを一元管理できる簡単なツールも選定、導入させていただきました。
それも業務の効率化に繋がっています。オーダー管理は勿論、簡単な顧客分析も出来るので、うまく活用しています。
最小限のコストで、ここまで業務を効率化出来たことを大変うれしく思っています。はじめに現場を見ていただいて、私たちの営業の規模感にあった提案をしていただいたのだと思っています。

写真:統括マネージャー 清水純一様
デリバリー事業の拡大に欠かせないパートナーに
--これからのデリバリー事業の展望などはありますか?
デリバリーから新しい顧客層を開拓していきたいと思っています。
コロナの影響もあって、法人からの大型注文や、店内での会食などが激減してしまいました。もちろん店としては痛手ですが、デリバリーを足がかりに新しい顧客層を取り込めるのではないかと考えています。
--デリバリーにヒントがあるということですか。
そうですね。ポスティングに効果が見られているように、デリバリーをすることによってニッチな需要を見つけられたと思っています。今後はそういった方々に、より寿司岩のファンになってもらって、店舗に赴いてくれるような戦略をとっていきたいです。所謂、逆輸入的な集客ができれば理想ですね。
--そういった面で、canuuに期待していただいていることはありますか?
ポスティングだけでなく、web上での集客をうまく行えば、もっとお客さんを取り込めるんだろうなぁ、なんて思っています。
どうしても、組織としてアナログな部分が多く残っていて、私たちだけでwebでの集客をやるとなれば少し抵抗感はあります。そういった私たちが弱いというか、疎いところをcanuuさんにうまく補っていただきたい思いがあります。
うちのホームページの作り込みとかもお手伝いしていただけたらありがたいですね...見ていただいたら分かるように、少し作りが古いんですよね。(笑)
こんなふうに変えていけたら、リードしやすいなどご提案をいただければと思っています。
--お任せください。弊社はマーケティングも強みとしていますので、お力になれる所も多いと思います。
そう言っていただけるととても心強いです。一飲食店と一配送会社の関係でなく、事業全体を共に成長させていける間柄なのが嬉しいです。
最後に
--canuuに対して、メッセージを一言いただけないでしょうか?
本当になかなかない、良いサービスを提供いただいていると思っています。
私たちは伝統ある寿司屋ですので、古き良きものはしっかりと残しながら、新しいものを取り入れて進化していきたいと思っています。
その過程でcanuuの皆さんと共に、成長していけたらいいなと思っております。今後とも宜しくお願いいたします!
--こちらこそ、よろしくお願いいたします!清水さん本日はありがとうございました!

写真:左)弊社社員 藤井大智、右)統括マネージャー 清水純一様
取材日 2021年11月9日
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